読書狂時代

本について、読書について

64 ロクヨン   横山秀夫

大衆文学と言われるジャンルにおいて

一番好きな作家は、馳星周

 

二番目に好きなのが、横山秀夫

 

横山氏の作品は、多く読んでいる

最近は新作が出版されないので、そこは残念だ

 

 

今回したい紹介したい作品

 

64 ロクヨン

 

 

映画にもなった横山氏の長編小説である

上下巻あり700ページくらいある

 

でも、あっという間に読めてしまう

おもしろいから

 

警察小説であり、最後は推理小説として

きちんとオチをつける

 

横山氏の作品は、警察小説だが刑事が主役というわけではない

他の作品読んだ人なら、それはわかるだろう

 

今回の作品も主役は、刑事課から異動して警務部にきた三上というのが主人公

刑事への思いを捨てきれず

なぜ、自分が警務部に異動になったのか苦悩する

これは、サラリーマンならある哀愁だ

それを警察で表現している

 

警察にも・・異動があり

それによって苦悩する人間がいるわけですね

 

さら人間関係において板挟みにされる

刑事のころに世話になった上司と現在自分が置かれている課の上司

どっちをとるか・・どっちにつくか

これもリーマンなら、ありそうなシュチュエーション

 

さらに三上がやっている仕事

それは報道関係者に警察の情報を与えるというもの

 

ここでも警察組織と報道関係者との板挟みにあう

自分たちの都合で隠したい警察組織と

報道の自由を行使したい報道関係者

こういったのも・・現実の世界にありそうで

ちょっと怖かった

 

警察ってのは、他の組織とはまた特殊な論理や掟があったり

そういったのがからまりあって苦悩が一層増す・・

 

他の課に比べて、外部に向けて仕事をすることが多い課にいるため

他の警察連中からは、鼻もちならない課と思われており

協力してほしいことがあっても、逆に村八分扱いされてしまう

そのあたりもリアルよ

 

 

この小説の背骨になっている

昭和64年に起きた少女誘拐事件(未解決)

この事件が所々、ストーリーに絡みつき

最後は、きちんと絡み付いた糸をほぐすのだが・・

事件によって、人生が翻弄された人たち

逆にそれをきっかに上り詰めた人たち

一つの事件によって、人生が変わった人たちも描かれている

 

読んでいるときは、メッチャおもしろかった

ここに横山秀夫文学極まる

そう思わせてくれるような内容だ

 

この小説は、D県警という架空の県を題材にしている

64を読む前に陰の季節と動機という二作品は

読んでおくと、この作品をより楽しめる

 

最後は新たな、誘拐事件が発生し

それが解決するのだが・・

その犯人と思わしき人間と協力者・・

少し強引な結末のつけ方だと思った

 

具体的なことは、書かないけど

最後に起きる事件に関して言えば

少し残念な気がした

 

途中までおもしろいだけに、そこがね・・

 

 

 

 

 

この本を一言でいうなら

 

 

 

 

 

グィグィ読める警察小説

 

 

 

 

 

 

こんな人にオススメ

 

 

リアルさとおもしろさのある小説が読みたい人