読書狂時代

本について、読書について

カラスの親指  道尾 秀介

 

流行作家は、あまり読まない

流行っているものがキライというのもあるが

そもそも流行りとか

そういったこととは、違う価値観で

物事をとらえたり、考えたり、知ったりするため

本を読んでいる面がある

 

 

道尾 秀介は、間違いなく

売れっ子作家である

流行作家という言葉が適切かどうか

それは、わからないが

ある程度、小説を読んでいる人間なら

この作家の名前を知らない人はいない

 

数々の有名な章を総なめにしている

賞の名前を羅列するのは、品位にかけるが

順番から書いてみよう

 

第5回ホラーサスペンス大賞特別賞

 

第7回本格ミステリー大賞

 

第12回大藪春彦賞

 

第23回山本周五郎賞

 

第44回直木賞

 

そして、今回紹介する本

カラスの親指で、第62回日本推理作家協会賞を受賞

 

これだけ、輝かしい賞を獲得した作家は

近年そう多くないだろう

 

そんな氏の作品

 

カラスの親指

 

 

詐欺行為をしながら生計を立てる

2人組の男

そこに一人の少女が生活に

入りこんでくる

物語は、ここから過去にあった

闇金のできごとへと向かっていく

 

序盤に描かれる

その詐欺描写が絶妙

 

読んでる人まで騙される

 

詐欺小説とも言える内容

 

そういった序盤のおもしろさもあるが

後半物語は、どんでん返しからの

どんでん返し

 

ちゃぶ台返しからのちゃぶ台返し

 

くるん、くるん、くるん、くるんと

回転しながら後半は、物語は

進んでいく

 

さすが、日本推理作家協会賞

獲得した作品だな

 

うなずき、興奮した

 

詳しく書くととネタバレになる

 

でも、おもしろい!!と

強く勧められる作品だ

 

読んで見ればわかる

 

納得にいく、納得

 

読んだ人は、読み終わったあと

どう感じるか

 

そこに氏作家性が出ているのかもしれない

 

 

この小説を一言でいうならば

 

これは・・騙されるぜ